とあるマーケッターの日常

愛媛松山で個人&中小事業主さんの集客のお手伝いをしている日々を書く

コンセプトやお店のストーリー

今日の話はフィクションだけれども、事実をもとにしたもの。

 

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先日、仕事を終えて駅前のスーパーに立ち寄ってみた。

駅前のスーパーだし、

変な店舗ではないだろうと思ってお店の看板は特に確認しなかった。

 

入ってみると、小綺麗な場所だから安心したんだけど、何かがおかしい・・・

 

まず、値段が高い!

 

商品の価格が自分の知っている相場を軽く超えていた。

いやいやそんなことはないはずだ!

きっと店員が値札を貼り間違えたんだろう。

 

 

 

そう思って周囲を見てみると、「マダム」と呼んだ方がいいような人たちばかり。

年齢はバラバラだけど、みんな化粧はバッチリ、髪の毛も明らかにケアされている。

服装はタートルネックを着たり、シャツとジャケットにマフラーのような出で立ちだ。

 

えっ・・・?やっぱこの値段であってるの?!

 

もっとも自分が買おうとしていたものは、そこまで価格差がなかったので

安心して購入しようと思いレジに並んでいた。

すると6歳ぐらいだと思われる女の子がレジの女性に向かって何か訪ねていた。

 

女の子「オーガニック納豆を1つください!」

 

ボク (え、なんですと? おーがにっく なっとう?!)

 

納豆にそんなもんあったの?

茨城出身のワタクシですが、そんな納豆食べたことないですぞ。

 

そしてもう一度商品棚を見てみる・・・・

んー?なんかいつも見かけるメーカーのより

知らないメーカーのほうが多い。

 

無農薬とか産地にこだわりがあるし

どれも高級な感じ醸し出してるし。

 

世の中には、世界の違う人たちがいるんだねぇ。

と思ったと同時に、

 

「どういう客層で、どれくらいの値段の品物を、どれくらいの頻度で買うの?」

っていうのがなんか気になったから

ちょっと観察することにした。

 

1.客層 

明らかに生活水準違う。

スーパーに綺麗な格好でお買い物に来たり

メイク、髪の手入れもきちんとされている。

売られている商品の値段が高いってことからも。

 

2.扱ってる商品

子供がオーガニックの納豆を普通頼む?

オーガニックという単語が生活の中で出てくるってことは

健康に気を使ってる親御さんなのかな。

 

てことは納豆だけじゃないだろうなぁ。

他の食べ物もそうだろうし、水にしたって

ミネラルウォーターや浄水器を使ってるのかも。

 

業務用お徳用パックみたいなのより

少量でもいいから安全、安心で美味しいもの

身体によさそうなものを買っているっぽい。

 

まぁどれもいい値段する。

 

3.頻度

これは微妙なところ。

納豆1つというあたり、1食分?

この家族は、今日たまたま来たのかもしれない。

他の購入者も気になる。

 

駅前だし、ショッピングで出てきた人が買っていたのかな?

 

リピート率は悪くなさそう。

だって近くに「健康志向の食品を専門に売っているお店」って

多くはないだろうし。

 

 

このスーパーはまず価格競争には巻き込まれないね。

ターゲットが明確で、そこに絞った商品にしている。 

 

ターゲットとなるお客さん:収入高めで、健康にも気を使う人

もう最初から、値段で差別化してる。

「安いのを買いたい方はほかへどーぞ!」って感じ。

 

コンセプト:無農薬や産地直送みたいな高くても質のいいもの

ただ高いだけなら即潰れている。

そうじゃないのは、このスーパーがただ物を売っているんじゃない。

 

商品を通して「いいものを取り入れよう」というコンセプトがある。

物を売った先に、お客さんにどうなって欲しいのか?

これがあると、強い。

 

このスーパーなら、食料品に限らず、化粧品にしたって

厳選素材を使った~ といった系統のものを扱っていても不思議じゃない

 

 

これがなんの変哲もないスーパーなら競争にさらされるんだろうなぁ

コンビニや他のスーパー、大型ショッピングモールとの真っ向勝負になる。

 

同じようなものを売っているだけなら、買う側からしたら

価格で比べちゃう。

 

そうしてあっちもこっちも「安い」「特売」「お得」・・・

これじゃ利益小さくなるし、体力の少ないところから消えてしまう。

 

 

 

お店のコンセプトやストーリーって重要。

これがあると他のお店と違う。

違いがあれば比較されない。

すると価格競争と関係ない商売ができるし、利益がでたら

その分をサービスに再投資することだってできる。

 

 

元記事↓

 

伝えたいメッセージを文章にする、ということ - Chikirinの日記

いつもは行かないスーパーで見た格差 - ブログ/韻 The Future

もし自分が、

・いつもは行かない初めてのスーパーに入ったら、

・価格が驚くほど高く、周りの客の服装もいつものスーパーより、かなりハイソな感じだった。そして、

・「オーガニック納豆をください」と店員に話しかける “6歳ぐらいの女の子”を目撃した

としたら、その経験から、ブログの読者にたいして「何を伝えたい」と思うか、ぜひ考えてみてください。

 

 

 

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余談だけど、2年位前にマーケット調査のために

神戸の山の手といわれる地域を歩いて回ったことがある。

もうね、坂の傾斜がおかしくって、5月なのに汗だくで登山してる状態

 

車もスプリング壊れるんじゃないの?ってくらいの急な坂道で

「ここで生活してる人って、普段は歩かないよな~」

って思った。

 

買い物も、宅配か、他の誰かに頼んでそう。

あと、麓の駅近くに小奇麗な感じのスーパーがあったのを覚えてる。

もちろん近隣にも「特売」なんてのぼりの立ったスーパーは皆無だった